top of page

0. おばあちゃんの台所

  • 執筆者の写真: Kyoko
    Kyoko
  • 2022年9月1日
  • 読了時間: 3分

更新日:2022年12月23日

料理上手な私のおばあちゃん。


分量を計っていないのに美味しい味つけができて、

食材を自由に組み合わせる発想力を持っていて、

いろんな食材の美味しい食べ方や栄養を知っていて、

食材を余すことなく使い切る知恵を工夫を持っていて、

まるで料理の魔法使い。(ですが、魔法を使いすぎて、料理を作りすぎてしまいます。笑)


こんなに食に興味を持つようになったのは、間違いなくおばちゃんのおかげ。

だから、大好きなおばあちゃんの台所から始めないとね。



午後2時。

到着した時には、もう台所に立つおばあちゃん。

“12時から準備してるのよ”  夜ご飯は午後6時からなのに早すぎる...!


冷蔵庫を開けると、完成したマカロニサラダ。

ゆで卵は、最後に手でほぐしてトッピングするのがお約束。

隠し味にバターを入れるのが、おばあちゃん流です。


ふとガス台を見ると、牛すじ煮込み。

おばあちゃんの料理の手伝いをしにきたはずなのに、もう色々と完成してしまっているというのは、日常茶飯事です。

次からもうちょっと早く行くようにするね。

”おじいちゃんの歯が弱いから、いつもより少し柔らかめなの”



そして、おばあちゃんに目を向けると、おっきな白菜の漬物の味見中。

ぬか漬けも、浅漬けも、いろんな漬物をするおばあちゃん。

漬物って簡単にできるのに、毎日ほんの少しの時間、漬物の世話をするっていうことが、忙しいとなかなかできない。

ちょっと漬けすぎてしまった白菜はお湯漬けにぴったり。



にんじんと大根のなます。

お正月は過ぎてしまったけれど、美味しく野菜が食べられる方法が一番。

おばあちゃんのなますのポイントは、優しい甘さの干し柿。

”干し柿もっと入れる?ちょっと食べてみて。ほら、もうちょっと”

味見担当は私なのだけど、いつも味見し過ぎてお腹いっぱいになる。


今度は冷蔵庫を開けるおばあちゃん。

冷蔵庫の中は、いつも食材やおかずでいっぱい。


「菊芋をね、朝鮮漬けにしたの。菊芋、体にいいのよ。ほら、食べてみて。」

私が日常生活を送る中で、菊芋なんて聞いたことも見たこともない。

山梨の自然の中で育ったおばあちゃんは、私が知らない食材をたくさん知っている。

だから、もっともっと、おばあちゃんから沢山の食材を教えてもらいたいな。


今夜もおかずが沢山!...と思うのは、まだ早い。

実は、この日のメインは、鶏と大根の煮物。

じっくりと丁寧に煮込んだから、鶏肉はほろほろ、大根はとろとろ。


たくさん料理を作るから、たくさん食材の残りカスも出る。

それらは全部、おばあちゃんの家庭菜園の堆肥になる。

その堆肥で育った野菜が、また、食卓の上に並ぶ。



おばあちゃんの台所は、たくさんの美味しい料理が生まれる場所。

おばあちゃんの台所は、おばあちゃんの知恵が詰まった場所。


そして、おばあちゃんの台所は、おばあちゃんと私を繋ぐ場所。

一緒に台所仕事をしながら、料理のこと、最近の出来事、昔の思い出、沢山の話をする。

包丁のリズムや、鍋のコトコト煮立つ音に合わせて、会話が弾んでいく。


おばあちゃんの台所は、あったかい場所なんです。




 
 
 

コメント


Little Food Stories

  • alt.text.label.Instagram

©2022 Little Food Stories。Wix.com で作成されました。

bottom of page