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5. Annaさんと、世界のつながりの中の「食べる」ということ

  • 執筆者の写真: Kyoko
    Kyoko
  • 2022年10月20日
  • 読了時間: 4分

更新日:2022年12月23日

さて、30分もせずに夜ごはんの完成!

Annaさんのミートボール、付け合わせのマッシュポテト、サラダ。

ミートボールに添えるのはオニオンソースとリンゴンベリーのジャム。

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初大豆ミートのお味は、、

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おかわりがとまらない。15個ぐらい食べた。


お、おいしい、、!

食感も味も、本当にお肉みたい。

大豆ミートはあんまり油っぽくない上に、Annaさんのミートボールはたくさんのスパイスが効いているから、沢山食べられてしまう。



ベジタリアンのミートボールを食べながら、食卓ではベジタリアンの話題に。

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ちなみにMichaelaは19 歳。とても大人っぽくて、私(22)の方が年下に見える。


スウェーデンの自然豊かな所で育ったAnnaさん。動物を殺して食べるという習慣が、常に身近にあった。しかし、7歳くらいの時に、「動物を殺して食べる」という行為に対して罪悪感を抱くようになったことがきっかけで、ベジタリアンになったそうだ。


そんなAnnaさんに育てられてMichaelaは、物心が付いた頃からベジタリアンだった。ベジタリアンという選択肢を選んだのは、Michaela本人の意思。妹のSonjaはベジタリアンではなく、肉も魚も食べる。


AnnaさんとMichaelaさんだけがベジタリアンというわけではなく、Annaさんの周りのスウェーデン人はベジタリアンの方がたくさんいるそうだ。スーパーやレストランなど、街中のベジタリアン・オプションの豊富さを見れば、納得できる。


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スーパーに行けば、ベジタリアン食材のマーク「Vegofavorite」があちこちに見られる。


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左から オーツミルク、豆乳、アーモンドミルク

これらは日本でも見ることが多いけど、スウェーデンの陳列の量が遥かに多い


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Tofu... とうふ...豆腐?!


「きょうこの周りにはベジタリアンどのくらいいる?」

と聞かれたので思い返してみたけれど、留学生のあの子はベジタリアンだったよな...くらい。スーパーやレストランでも、ベジタリアンの表示はあまり見かけない。


スウェーデンと日本の、ベジタリアンの浸透具合の差ってなんだろう。

自発的に、今日からベジタリアンになります!ということは、滅多にないはず。



「スウェーデンにはどうしてベジタリアンが多いんだと思う?ベジタリアンを生むような社会の環境とかってある?」と聞いてみた。


「社会福祉が充実していることが、一つの要因かもしれない...!」とAnnaさん。

日々の生活や食べるものが保障されているから、多少値段が高くても、地球環境や健康に良いものを買うことができる。また、生活が保障されている=心に余裕を持って生きられるおかげで、自分の消費行動が社会に与える影響を考える時間もある。 そんな風に考えていた。


「授業で、動物や環境についてディスカッションをする機会が多いから、自然と意識が向くんだと思う。」とMichaela。日本の高校で理科の授業といえば、暗記・計算がメインで、たまに実験程度。スウェーデンの理科の授業では、毎週のように地球環境や動物に関するディスカッションが行われる。(ディスカッションが多いのは理科に限った話ではない。)このような授業のおかげで、スウェーデンのベジタリアンは、若者が圧倒的に多いという。


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AnnaさんとMichaelaにとって、ベジタリアンは一番心地よい生き方。

自分の食べるという行為は、自然環境や社会や世界とのつながりの中にある。そのつながりに思いを馳せたとき、ベジタリアンとして生きることで、自分にも世界にも良いと感じたそうだ。


「だからと言って、ベジタリアンという生き方を、他人に押し付けようとは思わないの。」

2人はこのことを強調していた。スウェーデンの北部では狩猟をして、その命をいただくということが盛んだ。

「そうした行為もまた、世界へのリスペクトの一種であり、彼らの生き方だから尊重するべきだと思うの。」



ベジタリアンという生き方、狩猟して命をいただくという生き方。

「食べる」に関する生き方は違うけど、「食べる」という行為を通して周囲をリスペクトするという点は同じ。


食べ方も生き方も、十人十色でいい。自分の心地いい選択をすればいい。


ただ、「食べる」や「生きる」ということを独立した行為として切り離すのではなくて、社会や世界との繋がりの中にあるものとして見れたなら...きっと世界はもっと変わる気がする。



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