4. Annaさんのミートボール
- Kyoko
- 2022年10月16日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年12月23日
旅程の関係で1日だけ立ち寄ったスウェーデン。
ストックホルムから電車で30分の住宅地に住む、Annaさん・Michaelaさん親子を訪ねた。

「15分前に家に戻ったばかりなの。お腹すいた?早速作ろうか!」
今日のメニューは、ミートボール。
日本からやってきた私と何を作ろうかと考えたときに、まずはスウェーデンと言えばのミートボールと思ったそうだ。

Annaさんのキッチンでは、既に鍋でジャガイモが茹でられていた
早速、ミートボール作りからスタート。
まずは玉ねぎをみじん切り。
どこの国に行っても、玉ねぎを切ると涙が出る。
そして、肉。

実はこれ、ただの肉ではない。
大豆ミート。
上の写真に戻ってみて。大豆ミートって気づく?
今回作っているミートボールは、ベジタリアンのミートボール。
AnnaさんとMichaelaはベジタリアンだ。
続いて登場したのは、オーツミルク。
ベジタリアンミートボールには、牛乳ではなく、オーツミルクを使う。

あとは、塩・胡椒、ガーリックパウダー、醤油、パプリカパウダー、フレッシュなタイム。
醤油はAnnaさんのミートボールの隠し味。
スウェーデンのミートボールの一般的なレシピを検索しても、「醤油」は出てこない。
パプリカパウダーにフレッシュタイム。スペイン料理によく使われるスパイスたち。
スペイン出身のお父さんの影響を受けて、Annaさんのミートボールにはスペインの要素も入っている。

パプリカパウダー

フレッシュのタイム
材料を全て入れて、混ぜる。

私「スパイスの量、これでOK?」 Michaela「うーん、もうちょっとかな」
こんなやりとりを5回は繰り返したから、「もっと入れていいよ」とMichaelaは笑っていた。
それらの具材をよく混ぜて、丸めて、

フライパンで焼く!

さて、ミートボールに添えるソースは二種類。
一つはオニオンクリームソース。もちろん植物性のミルクを使う。
もう一つは、リンゴンベリーのジャム。
リンゴンベリーは北欧の森の中で取れるベリー。日本ではコケモモ。
森に行って摘んできたという。

スウェーデンでは、森はみんなのもの。
森で取れる果実やきのこもみんなのもの。
だから、森に入るのも自由だし、森の果実やきのこを収穫するのも自由。
先週末は、マッシュルームも収穫してきたそう。
乾燥させたものを見せてくれた。

「クリームパスタにして食べると美味しいのよ〜。」
森の恵みたっぷりのスウェーデンには、どの森にどのキノコが生えているかを教えてくれる「Hitta Skog」というアプリが存在する。(スウェーデン語で''Hitta''は「探す」、''Skog''は「森」)Annaさんはこのアプリを頼りに、いろんな森にキノコを取りに行っているそうだ。こんなアプリがあったら、毎週末きのこを取りに行ってしまうのも分かる気がする。
ジャガイモはマッシュポテトに。
ジャガイモは、作物が育ちにくいヨーロッパの北の方の国での栽培に適しているだけではなく、貴重なエネルギー源。

Michaelaお手製のマッシュポテト
Annaさんのスウェーデンのミートボールは、色んな国の味が混ざっている。
隠し味として使われる、日本の醤油。
家族の繋がりとしての、スペインのスパイス。
海を超えて、国境を超えて、色んな国の食材が、色んな国の文化が混ざり合っている。
同じ料理でも人によって異なる味があって、そこにしかない人や世界との繋がりがある。
その繋がりを垣間見たとき、その人のことや世界のことをより深く知れるのが、楽しいな、面白いなって思う。

Michaelaとミートボールづくり




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