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3. Vilmaおばあちゃんと日曜日の食卓

  • 執筆者の写真: Kyoko
    Kyoko
  • 2022年10月11日
  • 読了時間: 3分

更新日:2022年12月23日

さて、手打ちのtagliatelleはどうなったのか。


champignon(マッシュルーム)とSalcicca(サルシッチャ=イタリアのソーセージ)のソースを作って、

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サルシッチャは日本で見かけるソーセージよりも太くて赤い。

やや粗挽きの肉、ラード、スパイスやハーブが詰め込まれていて、とってもジューシー。



茹でたtagliatelleとあえて、

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5人分のパスタを混ぜるとなると大変。


各々のお皿によそって、

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土曜日のamatricianaもすごい迫力だったけど、今日の手打ちパスタもすごい迫力。



こんな感じに!


手打ちのパスタはモッチモチで、かみごたえがあって、とてもクセになる。

マッシュルーム、サルシッチャ、オリーブオイルというシンプルなソースだけど、一つ一つの具材が濃厚な味だから、ちょっと厚めの手打ちパスタによく合う。

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ちなみにイタリアのマッシュルームは、日本のものよりも味が濃くて、ものすごくジューシーだった。




今日も、食卓にはたくさんのご飯が並び、次から次へと色々な話が出てくる。

最近の出来事、昔の思い出、時事問題...いろいろな話が出てくる。

目の前に食事が並んでいて、まさに食べている最中なのに、他の食べ物の話もたくさん出てくる。



「イタリアのこんな言葉知ってる?ーGiovedì gnocchi (木曜日はニョッキ)」

昔、カトリックでは、金曜日は粗食を心がける日であった。

金曜日に向けてエネルギーを蓄えるために、木曜日にじゃがいものニョッキを作って食べる習慣が生まれた。ちなみに、日曜日は豪華な肉料理を食べる日だったから、土曜日は動物を屠殺して、その内臓を食べる日だった。



今度は市場の野菜の話になった。

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「市場でciccolia(チコーリア)を買ってきたの」

チコーリアは日本にはない野菜。説明が難しいのだけど、苦味のある青い野菜。



そういえば、ヨーロッパといえば市場というイメージがあるけれど、市場で買い物をする人が多いのかな、とふと疑問に思って聞いてみた。


「やっぱりスーパーで買う人が多いかしら。市場はだんだん減っていてしまっているからね。でも私は市場。食材の鮮度はやっぱり市場が一番。」


Vilma おばあちゃんが昔を振り返る。

60,70年代まではスーパーはなくて、みんな地元の市場で買っていたけれど、大量消費社会になって、スーパーマーケットができて市場は減っていった。


最近スマートフォンにハマっているおばあちゃん。

お気に入りは、商品をスキャンすると生産者や原材料を教えてくれるアプリで、食材にとても気を遣っているおばあちゃんにピッタリ。


「スーパーで、安いものがたくさん売られているでしょう?でも、本当に安全で質の良いものは、その値段では売られるはずがないの。だから、食材を買うときに、なんでその値段になるのかって言うのを考えるようにしているのよ。」



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質が良くて、丁寧に作られている食材に、それに値する値段がつけられるのは当然のこと。

でも、大量に作って安いものが売られていると、安く買って節約したいと思ってしまう。

良質で安全なものを買うべきと頭では分かっていても、地球上のすべての人がそのような買い物をするのは難しいこと。


食材・商品の見えない生産過程を見て、その値段の妥当性を考えて、買い物をする。

誰もがそのような消費行動を取れるようにするためには、ただその大切さを訴えるだけではなくて、社会全体のシステムを大改造しなくてはいけない。


...けど、どうやって実現したらいいんだろう。



 
 
 

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