1. Vilmaおばあちゃんと週末のお昼ご飯
- Kyoko
- 2022年10月7日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年12月23日
10月頭だというのに太陽が眩しい土曜日。
ローマの中心地・テルミニ駅から地下鉄に揺られて10分。 Vilmaおばあちゃんの家の、週末のお昼ご飯にお邪魔しました。

笑顔が可愛らしいVilmaおばあちゃん
リビングに入ると早速、綺麗にお皿がセッティングされたテーブルが...!
どんなごはんが出てくるのか、思わずワクワクしてしまいます。

お昼ご飯が始まったのは午後1時半。
家族みんな揃って、ゆったり、ランチタイムの始まり。
どーん!

大皿で登場したパスタの迫力に、思わずびっくりしてしまう。
Rigatoniという筒状の太いパスタを使ったamatriciana。
トマトソース・ペコリーノチーズ・グアンチャーレ(豚の頬肉のベーコン)の濃厚なソースが、パスタの穴の中までたっぷり。
美味しい、美味しい、と半分ぐらい食べ進めたところで顔を上げてみると、もうみんな食べ終わっている…!どうやら、イタリア人はパスタを食べるスピードが早いらしい。
私も早く食べ終わらなきゃと黙々と食べる。
そして、やっと食べ終わった!
...ということろで、「あと、これだけだから食べちゃって!」と、お皿にまたてんこ盛り。
山盛りのパスタを2回も食べて、もうお腹いっぱい。
美味しかったなあと余韻に浸っていると
どーん!!

あまりの迫力にピントを合わせるのを忘れてしまった
今度は大きな鍋に入った牛テール肉の煮込みが登場。
美味しそう...でも、お腹いっぱい....
「 本当にいらなかったら首を横に振らないと、Vilmaは食べ物をよそっちゃうよ」
というAntonioおじいちゃんの忠告を受けて、首を横に振ろうとした。
でも、「食べる?」というVilmaおばあちゃんの笑顔に負けて、首を縦に振ってしまった。
無事に牛テールを完食して、はち切れそうなお腹をよそに、テーブルの上には果物とジェラートが並べられていく。
「このメロン美味しいのよ」「ジェラートは?」
Noという間もなく、私のお皿にメロンとジェラートが盛られていく。
目の前に出されてしまっては食べないわけにはいかない。
(とか言いながら、甘いものは別腹なので、本当は食べたかった。)
結局、デザートまで完食。

イタリアのメロン。日本のものよりもみずみずしく、さっぱりとした味わい。

何種類ものジェラートが大きな容器に詰め込まれている。各味の量がバラバラなのがイタリアっぽい。
そして最後は、イタリアと言えばのespressoで締めくくり。
イタリアの街を歩いていると、espressoを飲んでいる人しか見かけない。
(日本ではブレンドコーヒーを飲むので、イタリアでもブレンドコーヒーを飲んでみたけれど、あまり美味しくなかった。なんというか、味が薄い。)
イタリアには食後酒を飲む習慣がある。
Vilmaおばあちゃんの家には、沢山の食後酒がきれいに並べられていた。

「手作りの食後酒があるのよ。飲んでみる?」
そう言って持ってきてくれたのは、黒くてドロッとしている。
食後酒というと華やかなイメージがあったから、少し驚いた。

「に、苦い... 」
養命酒のような苦さに顔は歪み、アルコール度数の高さに喉がカッと熱くなる。
私のしかめっ面を見て、静かなAntonioおじいちゃんがこちらを見て笑っていた。
この食後酒は、Licorice(スペインカンゾウ)という植物から作られたもの。
消化を助ける役目を持っていて、食べ過ぎた時にピッタリ。
食後酒には、健康に良いような効果を持つものも多いというから、よく考えられているなと思ってしまった。
(Licoriceはなかなか馴染みがないけれど、黒い渦巻きの美味しくないグミと言えば、わかる人が多いかな?)

イタリアの週末のお昼ご飯。
食卓には沢山の食べ物が並び、それと同じくらい多くの言葉が飛び交う。
イタリア語の会話を理解することはできなかったけれど、美味しいご飯を一緒に食べて、楽しげな会話を聞いていると、私も楽しくなってきた。
いっぱい食べて、いっぱいおしゃべりして。
ゆっくりと時間が流れていく、イタリアの週末のお昼は、お腹も心も満たされる素敵な時間。




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